壊れかけの肌アレ
肌アレだけど、質問ある?
を運営する白樺じっちゃんこと八幡です。
先日、ぷろろのトライアルセットを購入したお客様から電話で問い合わせがありました。「ぷろろ化粧品はJOCAマークを取得してると書いてあったのに、商品にもパンフレットにもマークがないが、どうしてか?」というものでした。「トライアルにはついていませんが、本製品にはついてますよ」と答えると、「安心しました」と納得されました。パンフレットはまだ在庫があるため、改定時に入れる予定です。ぷろろはモアオーガニックであると自己主張しても、それを第三者が証明しなければ、本当に信用されないのだと実感させられたのでした。
ぷろろを訪れるお客様の90%は、乾燥肌、肌アレ、アレルギーなどの肌悩みを抱えています。まるで夢のようなコマーシャルの文言を信じて使って、肌アレや乾燥から脱け出せず、「モアオーガニック」に一縷の望みを託してご縁につながった人たちです。それだけに、ぷろろの言葉も額面どおりに信じきれず、いろいろな問い合わせや質問が入ります。原因もわからず、出口を探して暗い森の中を手探りしているような人もいます。ケミカルの海でもがいている人に、なんとか救いの手を伸ばしたいとの心境でご相談をうけていますが、お客様は半信半疑のようです。
そんなおり、日本オーガニックコスメ協会のJOCAマークのことを知り、ぷろろもぜひ取得したいと考えました。そこで2016年11月のオーガニックライフスタイルEXPOの出展に間に合うように、11品目を申請しました。
JOCAマーク
ところがそのうちの2品目がひっかかってしまいました。配合しているジャスミン油が問題になったのです。シャスミンは非常にデリケートな成分で、熱に弱く、水蒸気蒸留法では抽出ができません。昔は奴隷などの多大な労力をかけて花びらを油脂の上に並べ、何度も取り替えたりをくりかえす油脂吸着法が行われたようですが、手間とコストがかかりすぎるため現存していません。
現代では、アブソリュートと呼ばれる揮発性有機溶剤を使う方法が用いられています。この抽出法は、ヘキサン、ベンゼンなどを使ってジャスミンの芳香成分を吸着させたコンクリートと呼ぶ物質を、エタノールで分離して得ています。高品質の精油とされますが、わずかに溶剤の成分が残ってしまうため、JOCAマークの推奨基準にひっかかったのです。
ぷろろ化粧品では、「白樺化粧水からすうり」と、UV対応の「こかげのパウダー」にジャスミンを配合しています。からすうりはかつて赤ちゃんのあせもやおむつかぶれに使われた天花粉という製品の原料だったのですが、農薬の影響で全滅してしまいました。そこで山に残っていた種をあつめて再生栽培し、その根を粉にして片栗粉のようにさらして配合しています。ちょっと独特の匂いがあるため、ジャスミン油を配合しているのです。
ジャスミン油にはわずかにアブソリュートの溶剤が残りますが、海外の認証基準であればおそらくOKのレベルだろうと思われます。しかし微量でもキャリーオーバー成分があるため、JOCAの推奨基準をクリアできなかったのです。パウダーは11の配合成分の最後の表示成分であり、配合量も少なく、溶剤もほとんど飛んでしまうので、実際に肌トラブルのあるお客様が使われていて、アレルギーなどの問題は生じていません。とりわけ敏感肌や肌アレのあるお客様が、3つの中でからすうり化粧水を選択されています。
オーガニックEXPOでJOCAマークをアピール
欧米の認証機関では、およそ5%程度までの化学成分の配合を容認しており、そのために少なからずアレルギーなどに悩まされている方がいます。これに対して、日本オーガニックコスメ協会のJOCAマークは、天然成分100%のオーガニック原料と、生産工程においても化学成分の使用を認めず、環境にも流出させないことを要求しています。
ぷろろも同じ天然成分100%主義ですが、2品目だけがわずかに及ばなかったものの、実際の使用上においては、独自の肌ケア成分を配合するなどの工夫をしていることもあり、問題になったことはありませんし、問題ないものと考えています。つまりJOCAマークはそれだけ消費者の側に立った厳格な独自の安全・安心基準を採用しており、世界一厳しい基準であることは間違いありません。植物アレルギーがない限り、JOCAマークは第一義的に化粧品選択の大きな安心の目安になることでしょう。